「身近なフィールド」横井真順さん(4東4)

 1年を通して野外に出ることが多い。身体を使い、自然の中にいることが心地よいと感じている。鳥のさえずりを聴き、森の草木に目をむける。夏は川下り、冬には雪原を滑り、走り回る。
この地に住み、季節ごとの環境を楽しむ自分の生活と活動のスタイルが、確立されてきた。
20年ほど前に中央4区の森林を障がいを持った方の活動場所としての構想がスタートした。そして当麻中学校の敷地内に「地域共同作業所 当麻かたるべの森」が開所する。大学の卒業と同時の年であった。今は、その方々と森を歩き、森の手入れや整備をし、周辺フィールドで水辺体験を行う。時には森の中を走る。さらに冬には、当麻山や開明清水山クロカンコースで歩くスキーを楽しむ。自分が普段一緒に活動する皆さんも、野外での活動が好きな人も多い。継続して取り組んでいると表情の変化も見られ楽しい。
地域性を活かした活動は、この身近に楽しめるフィールドが存在するからである。大雪のような世界有数の自然環境で、多くの人を魅了する環境もよいが、保護されている国立公園とはまた違った良さがここにはある。大雪山を眺めながらまったり静かに下る石狩川もよい。また、ローカルなスキー場で、かかとの浮くスキーで雪と戯れるのもよし。北海道という土地は、身近な遊び場がたくさんある。楽しみ方は人それぞれであるが、自然の中に身を置き、共に楽しめる方々がいること、身近なフィールドが周りに存在していることに感謝したい。

(2015年8月号・広報とうま掲載文より・第101回エッセー)