「剣道を通した仲間」三浦雄司さん(3東3)

私は、小学2年生から高校3年まで11年間剣道を学び、その後は全く離れていました。周りにはずっと続けていた剣道仲間もいたが、20年と言う歳月は長く再開する勇気が無く生涯行うことは無いと思っていま
した。
しかし、子供とスキー場で偶然に剣道仲間と出会い「また剣道しようぜ。」と声を掛けてもらいながら、仕事が忙しいなどを理由に誘いを断っていた。それから数年経過したある日突然、ずっと誘ってくれた友が亡くなったと連絡があった。何度も誘いを受けながら稽古一戦を交えること無く生涯を終えてしまったことに自分として後悔を感じていた。
友人の通夜には、剣道を通した有志仲間が沢山集まり、友との昔話をしながらその夜は同窓会的な場となったことを今でも思い出します。
友が逝去してから剣道を再開するメンバーが増え、自分も始めている。
先日も有志が集まり道場稽古をした帰りに風呂で汗を流しながら昔の戦った話やいろんな相談などして、それぞれのストレス解消にも繋がっている。
剣道の理念は「剣道は剣の理法の修練による人間形成の道である」と示されている。「礼節を尊び、信義を重んじ、誠を尽くし」相手を敬う精神を学び、心技体を鍛える武道であります。
少年時代のライバルと「大会出場、昇段受験」を今年の目標として決め、稽古にはげむことを誓い合
った。
こんな熱い思いを持たせてくれたこと、人の出会い繋がりを作ってくれた亡き友に感謝し生涯に渡り剣道を続けたいと思います。

(2016年5月号・広報とうま掲載文より・第109回エッセー)